盛岡タイムス Web News 2011年 12月 28日 (水)

       

■ 産業人育成へ提言 いわて産業人材育成会議

     
  達増知事に提言書を渡す丹野座長(右から2人目)  
 
達増知事に提言書を渡す丹野座長(右から2人目)
 
  県内の産業界で構成する任意のいわて産業人材育成会議(座長・丹野浩一一関高専校長、11人)は27日、達増知事に「岩手県のこれからの産業人材育成について」の提言を提出、実現を求めた。各地域のものづくりネットワークの連携強化、高度技術者育成機能の強化などの必要性を唱えている。

  同会議は県内産業界と有識者で2005年に設置され、同年、最初の提言を知事に出している。昨年夏に再開し、これまでの検証を進めながら今後の人材育成を議論。提言は震災を踏まえた内容となった。

  27日は丹野座長、副座長の岩渕明岩手大学副学長ら3人が県庁を訪問し達増知事と面談。丹野座長は「提言は大震災の復興を経て本県の産業がこれからのグローバルに対して力強く対応していけるための人材を作る重要な施策。本県の強みとしてきた産業人材育成をさらに高度化し対応を強めていくもの。早期の震災復興を第一としながらバイオ系も含む農水工商連携も含め世界の中で岩手の産業が存立していくよう、社会経済情勢を見通した優れた人材を輩出していくことを強く求める」と提言内容の実現を要望した。

  提言では育てるべき産業人材像として▽高い現場対応能力を持ち、製造現場を担う人材▽技術・研究開発などの技術革新を担う人材▽技術革新と経営のマネジメントができる人材│の三つを掲げた。

  育成のため、全県を網羅する5つの地域ものづくりネットワークができた状況を踏まえ、各ネットワークが、特色を生かしながら各地域の成功事例・失敗事例などを共有しつつ、全県で協力し合う場として仮称いわてものづくりネットワークフォーラム設置の必要性を唱えた。

  高度な技術を有する人材の育成では、育成機能の強化が最も重視する提言の柱。今後、国際性を有し企業の技術革新と経営を担う企業人材の育成が求められるとの認識からで、特に三次元設計技術やものづくりとソフトウエア融合の技術は、東北で集積が進んでいる自動車産業をはじめ広範な活用が可能で、本県の強みとして育成機関を強化して人材育成の体制の拡充などを一層強化していく必要があると指摘した。

  また産業人材を育成している県内の多様な主体が連携、調整に努めるため、オール岩手で人材育成を総合的に展開するための実務者で構成する仮称人材育成連携推進会議の設置を求めた。

  岩渕副座長は「高度技術者育成には工業高校の上の機関での教育が重要。岩手大学としても良い教育をしても学生全部に岩手に残りなさいというのは難しく、会社にいる社会人の技術者に大学カリキュラムを開放して一緒に学んでいくことが今後絶対に必要。今いる人をどうスキルアップしていくかだ。ものづくりを提案していく経営的な要素は全体的には不足しており支援を」と述べた。

  達増知事は「復興のなりわいの再生の中で産業振興は重要な位置を占め最優先で取り組んでいきたい。今後とも産業界、教育界と一緒になって国際競争力の高いものづくり産業の振興に努めていく。岩手の財産である優れた人材の育成に引き続き協力を」と答えた。


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