盛岡タイムス Web News 2013年  7月  25日 (木)

       

■  〈夜空に夢見る星めぐり〉334 八木淳一郎 ペルセウス流星群とスピカの接食


 関東地方や西日本は梅雨が明けたものの、東北とりわけ北東北は連日ぐずついた天気が続いています。こんな時に、いわゆる梅雨の晴れ間というものに遭遇しますと、とりわけ澄み切った星空がのぞめるものですが…。

  8月も間近。子どもたちは待望の夏休みを迎えます。自然豊かな当地には都会からも大勢の人々がやってきます。ILC誘致を目指す岩手・盛岡ですが、これからは一層、自然を学んだり自然に触れたりする手立てに取り組まなくてはならないでしょう。

  さて、8月のお盆の頃は、恒例ともいえるペルセウス座流星群の出現が待ち受けています。年によって月明かりが邪魔することがあるのですが、今年は8月12日から13日にかけては上弦の月。すると夕方の5時半ころに真南の空にあって、夜半前には西の空に沈んでしまいますから、条件としては悪くありません。しし座群、ふたご座群など1年を通してさまざまな流星群がありますが、ペルセウスは明るくて長く飛ぶものが多く、街灯りのもとでも結構目にすることができるのが特徴です。ましてや暗い所では初めての人でも、たくさん見ることのできる楽しさいっぱいの天文現象です。かつて、小岩井のまきばの天文館で観察会を催した時には、一人で40個も50個も数えたほどでした。それだけ願いごとも多かったでしょうから、幾つかはきっとかなえられたのではないでしょうか。

  今年に限ってのことですが、8月12日にはもう一つ天文現象があります。しかも岩手と秋田の東西を結ぶ、ある狭いライン上のまさしく地域限定です。望遠鏡が必需品で、あまり一般的ではないのですが。

  これはおとめ座の1等星スピカが、その上弦の月の縁をなめるように通過する「接食」と呼ばれる現象です。予報位置は厳密にピッタリとはいかないことがあって、数十bもずれてしまえば、スピカは月にすっぽりと隠されるか(この場合は星食といいます)、あるいは月から離れたところを通るだけのハズレとなってしまいます。うまく当たれば、月の山などでギザギザした縁取りにチカチカと見え隠れしながらスピカが通っていくというわけです。午後7時ころと時刻も手頃で、何よりスピカのような明るい星で接食が観測できるチャンスはめったになく、全国から観測者が岩手のある£n域に乗り込んでくるに違いありません。ペルセウス流星群の観察ともども、晴れることを祈るのみです。
(盛岡天文同好会会員)

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