盛岡タイムス Web News 2014年  2月  22日 (土)

       

■ 〈おらがまちかど〉2 盛岡市 緑が丘1丁目町内 弾ける笑顔のアート フレッシュSATO 店主佐藤さんの制作人形

     
  店内に人形を陳列する佐藤さん  
  店内に人形を陳列する佐藤さん
 

 盛岡市緑が丘1丁目は盛岡三高、アネックスカワトクなどに囲まれ、住宅街と商店街が混在する。その一画にユニークな青果店、フレッシュSATOがある。店主の佐藤芳宏さん(57)は木布粘土で人形を制作し、店内に展示して顧客を出迎える。

  人形作家の高橋まゆみさんの影響で作り始めた。佐藤さんは「1980年ころまでの、みんなが明るく暮らしていた時代の人間を作りたい。ドリフターズの時代のような」と話し、天真爛漫(らんまん)に造形する。仲間の青果店が所ジョージそっくりの人形をリクエストし、八幡町の街角に置いたら人気者に。初めて見た人をびっくりさせる。

  深刻なテーマに向き合ったことがある。東日本大震災津波のあった2011年の岩手芸術祭の現代美術部門に出品した。2b×3bの平面と立体の組み合わせで震災の悲劇を表現し、奨励賞を受賞した。阿修羅のように襲いかかる造形で、津波の恐ろしさを表現した。世相の落ち着きとともに、人形たちは穏やかな表情に戻った。

  お得意さんは店に入るなり、自分の孫のような人形を見つけて頭をなでる。「最初はおじいさん、おばあさんばかりを作っていたら、子どもの人形も作ることになった。お客さんの表情に人生を感じることがある。だからうちの人形は店の中に溶け込んでいる」と話す佐藤さん。新鮮な青果物を売りさばくように、街にアートの潤いを与えている。同店は、緑が丘1の19の16(電話601―6004)。(鎌田大介)

 


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