盛岡タイムス Web News 2015年  1月 16日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉233 草野悟 徳じいの夢花籠 祝村長在位30年


     
   
     

 久慈市山形町(旧山形村)にバッタリー村があります。都会とは真逆の生活ときれいな空気が一日中流れる、のどかな山村です。村長さんは木藤古徳一郎さん。84歳。30年前に「山には山の暮らしがある。都会をまねする必要はない」と開村し、現在まで多くの学生さんを中心に、小さいお子さんからお年寄りまで、多くの人たちに山村体験を提供してきました。元祖体験型教育旅行です。

  木藤古徳一郎村長さんは、「徳じい」と親しみを込めて呼ばれています。その徳じいから年初にとても素晴らしい山の恵み芸術作品が送られてきました。「木皮工芸」の「夢花ざし」と言います。手前に見えるカーボーイハットが何とも言えない趣です。間伐などによって不要になった廃棄木材の樹皮を見事に生き返らせた作品です。使用する木々も多彩です。尊敬する宮沢賢治先生の言葉が書かれています。「世界全体が幸せにならない限り、個人の幸せはあり得ない」という言葉です。

  徳じいは、大震災直後から遠く離れた三鉄久慈駅に出向き、また野田村などの被災地を回り心の大事さを願うボランティア活動をしてきました。徳じいの言葉には、暖炉の火より温かな思いが込められています。山々の暮らしに誇りを持って、人を大事に思いやり、自然と共に生きてきた徳じい。30年もの長い間、本当にご苦労さまでした。

  筆書きのお手紙には「84歳になっていよいよ人生の本番。さあこれからだ」と書かれていました。大好きな「夢」の文字が輝いています。2015年元旦、素晴らしいお年玉となりました。いつまでもお元気でバッタリー村を続けてください。(バッタリー村の語源はインターネットで検索を)
(岩手県中核観光コーディネーター)


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