盛岡タイムス Web News 2015年  10月 12日 (月)

       

■  〈おらがまちかど〉75 盛岡市 手代森地内 見晴らし良好の斜面 田屋果樹園 ウッドデッキを整備(山下浩平)

 

     
  果樹園にウッドデッキを設置した田屋さん  
 
果樹園にウッドデッキを設置した田屋さん
 

 盛岡市手代森の田屋果樹園に、岩手山や盛岡市内を一望できるウッドデッキが完成した。園主の田屋富士男さん(59)は、園内からの眺めを以前から気に入り「いつかは作りたい」と考えていたという。念願の新設に至ったウッドデッキの周りにはサクランボやプルーン、リンゴなど多種多様な果樹畑が広がり、さわやかな香りとともに景色を楽しめる。

  8月の盛岡花火の祭典に合わせて完成したという。1カ月余りが過ぎたころには、黄金色に輝く田んぼが景色を彩った。同園ではサクランボなどの収穫体験をしており、訪問客の休憩、語り合いの場に使われる。

  田屋さんは旧国鉄に勤め、33歳の時に家業である果樹園の仕事に就いた。10代目の園主で、商品の販売では常に生産者と顧客、互いの顔が見える関係を意識してきた。購入者のほとんどは、同園からの直接の販売という。ウッドデッキには、田屋さんの農業に対する志も込められている。

  「園地に人を呼んで、農作業のいろいろな話をしながら体験してもらったり、商品を販売したい。例えば、2年前の集中豪雨では土砂崩れの被害があったし、台風が来れば影響を受ける。農家の苦労、心意気を感じてもらった上で、作物を手に取ってもらいたい」と語る。

  盛岡市内を主に、沿岸からも大勢の来客がある。田屋さんは東日本大震災津波で被害を受けた宮古市の津軽石保育所の児童を、サクランボの収穫体験に招待する活動を2011年から継続。その児童の祖父母らが、老人クラブで来園するようになったという。デッキは、世代を問わない消費者とより深く結び付くきっかけにもなりそうだ。

  田屋さんは「収穫体験と合わせて、眺めも楽しんでもらえれば。子どもからお年寄りまで、いらっしゃるお客さんと話す中で農業がどれだけ大事な産業かを伝えられたら」と話している。

  収穫体験などの問い合わせは同園(電話696─2742)まで。
  (山下浩平)


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