盛岡タイムス Web News 2015年  12月 5日 (土)

       

■ 後継者不足解消へ躍動 きょうの芸能フェスに出演 古館地区でこども教室 紫波町無形民俗文化財 二日町鹿踊


 

     
  練習に励むこども鹿踊教室の児童ら  
  練習に励むこども鹿踊教室の児童ら
 

 紫波町古館地区では地域の児童が参加している、こども鹿踊教室(藤原雅夫会長)が行われている。町指定無形民俗文化財「二日町鹿踊」(阿部信夫保存会長)の後継者育成に向けた活動。伝統芸能の担い手不足が深刻化する中で、二日町を含む同地区全体の子どもたちを対象に、伝承に向けた取り組みを本格化させている。阿部会長は「熱心に練習してくれるし、どんどん上手になっていく。子どもたちが頑張る姿を見て、親世代も関心を持ってくれれば」と児童らの頑張りに目を細める。(山下浩平)

  保存会の会員数は約30人だが、高齢化の影響などで実際の踊り手は10人に満たず、深刻な後継者不足に陥っている。教室には地域を問わず、町立古館小に通う児童が集まり、現在は1〜4年生の23人が地域の伝統芸能の活動に取り組んでいる。

  町古館公民館を練習会場に、当初は大人を対象に検討していた鹿踊教室。準備を進める中で、公民館内の子どもの家を利用する児童が興味を示したという。週1回の練習を重ね、これまでに紫波町郷土芸能祭など各種イベントに出演している。

  練習日となった1日、公民館では児童らが太鼓に合わせて一生懸命、練習に励んでいた。5日に盛岡市の県民会館で開かれる県民俗芸能フェスティバルにベテランの踊り手とともに出演するため、最後の仕上げに取り掛かった。

  昨年から教室に参加している大森惺真君(3年)は「いろんなところで踊っていて、人前でやるのは少し緊張もするけど、最後までしっかり踊れている。去年からやっていて、来年もやりたいし、大人になってからも続けたいと思う」と話していた。

  二日町鹿踊は2列縦隊の珍しい型で繰り広げられる、勇壮な演舞が特徴。太鼓や歌い手が座って演奏する神楽に近い形を併せ持ち、450年の歴史があるという。時代の変遷の中で引き継がれずに消えていった演目もあり、鹿踊の伝承は一度途絶えたが、2006年に保存会を設立し復活を遂げた。

  阿部会長(74)は「これほどの子どもたちが参加してくれているのは、本当に頼りになる。大人になると就職などで地元を離れる子も多いと思うが、いつか帰郷したときに思い出し、伝統芸能の担い手となってもらえるような、きっかけを作れたら」と子どもたちへの思いを語った。


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