盛岡タイムス Web News 2016年  3月 4日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉291 草野悟 大震災から5年 釣り船応援大会


     
   
     

 ミラクルビレッジと言われ震災後注目を浴びた大船渡市の吉浜。明治、昭和の大津波の教訓で、すでに高台移転を済ませていたため、犠牲者がほとんどなかったところです(1人が行方不明)。それでも漁船、漁具、漁協の施設などほぼ100%、壊滅的打撃を受けました。浜の若者たちは、「吉浜元気組」を結成し、復興へ向けて苦難に立ち向かい頑張っています。本業のワカメやホタテの養殖のほか、釣り船も大事な収入源です。

  ところが遠慮もあり、海の回復と豊かな漁場を訴えても、なかなか思うように利用客は増えません。そこで、岩手県復興局の森君や数人の仲間と2月の末に震災から5年目の応援大会を行いました。未明に盛岡を出発した時は、一面真っ白な雪でしたが、沿岸は風もなく快晴の春日和のような穏やかな日でした。翌日は、打って変わって大雪でしたので、釣りとしてはとてもラッキーでした。朝6時。吉浜元気組の名船頭、吉田君の喜福丸に乗り込みました。狙いは水ガレイとタラです。吉浜湾を熟知した吉田船頭のポイントはばっちりでした。

     
   
     


  釣りの結果は、ご覧の森君が大タラを釣り上げて1等賞。ひょうひょうとした風貌ながら、その腕前はさすがです。カレイ釣り用の細い竿(さお)で、4`もある大タラを取り組むのですから、大したものです。本命の水ガレイもたくさん釣りました。帰りの車中では、「こんな釣ってしまって、帰ってからの処理が大変」と笑顔で自慢気味のボヤキ。産卵を終えたタラとはいえ、釣りたての魚はすこぶる美味です。空揚げと刺し身と鍋かなとうれしい悲鳴でした。この写真を見た森君の上司たちも、「遊んでばかりいて」とは決して怒らず、「休みまで返上して沿岸へ応援に行くなんて、なんて素晴らしいやつだ」と褒めまくること確実です。

  きっと、三陸沿岸道路が仙台までつながれば、宮城や山形の太公望たちがわんさか訪れ、三陸の浜を元気にしてくれるものと期待でいっぱいです。盛岡など内陸部の方々も釣りに限らず、日帰りでいいので、ぜひ楽しく遊べる三陸へお出掛けください。(岩手県中核観光コーディネーター)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします