盛岡タイムス Web News 2016年  10月  20日 (木)

       

■  いわて国体振り返る(下) 運営・おもてなし編 伝わった温かな心 小中生の応援 感激呼ぶ


     
   岩手のみならず、他の都道府県の選手団にも大声援を送った滝沢市の小学生  
   岩手のみならず、他の都道府県の選手団にも大声援を送った滝沢市の小学生
 

 「東日本大震災復興の架け橋」の冠称を掲げ、東日本大震災津波の被災地で初めて開催された「希望郷いわて国体」。開幕の1カ月前、県内は台風10号による大きな被害を受け、会場地や宿泊地、練習会場などの変更も余儀なくされた。それでも、「広げよう、感動。伝えよう、感謝。」のスローガンの下、競技役員、ボランティア、さらに一般県民が一丸となり、おもてなしの心で全国の選手団を迎え、大会を成功に導いた。

  特に印象的だったのは県内の小中学生による都道府県応援団。10月1日の総合開会式をはじめ、各競技会場で全国から訪れた選手団に大きな声援を送った。サッカー女子の会場となった滝沢市の滝沢総合公園陸上競技場には市内から多くの小中学生が来場し、競技を観戦。「全国からの支援に感謝を伝える」という精神の下、本県チームのみならず対戦相手のチームにも応援団を配置し、熱い声援を送った。

  東北特有の寒さが県内を覆う中、対比するような温かいおもてなしも目立った。開閉会式の会場となった北上市の北上総合公園陸上競技場に隣接して設けられた「わんこ広場」を筆頭に、各競技会場に設けられた休憩スペースでは、地域の町内会などが主体となって盛岡短角牛の焼肉やひっつみ、特産の野菜や食材を使った豚汁などを無料で振る舞い、来場者をもてなした。県実行委によると、各会場では岩手の「食」によるおもてなしが特に好評で、売り切れや配付終了により来場者におわびをした例もあったという。

     
  丁寧な対応が目立った北上陸上競技場の総合案内所  
  丁寧な対応が目立った北上陸上競技場の総合案内所
 


  また、各競技会場の総合案内所では、岩手県民らしい丁寧な対応で全国からの来場者を迎えた。ホッケー競技が行われた岩手町の会場では、来場者の問い合わせにその場で答えられなかったボランティアが調べ直し、わざわざ携帯電話を使って回答を伝えたという逸話も残っている。

  主に開閉会式の運営を担当した県国体・大会局総務課主幹兼企画広報担当の石木田浩美課長は「震災により準備にも制約があり、現場では小さなミスはいろいろあったが、運営面では先催県に見劣りしないものができた」と振り返る。

  22日に開幕する第16回全国障害者スポーツ大会「希望郷いわて大会」では、選手の障害の程度や種類に応じた運営も求められる。

  石木田課長は「いわて大会では、大学、専門学校で養成したボランティアも選手団を支える。国体で見えた課題も可能な限り修正を図りながら改善していきたい。ノウハウも次の県に引き継げたら」と語った。
    (佐々木貴大)
 


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