盛岡タイムス Web News 2016年  10月  26日 (水)

       

■  ビッグハウススーパーレーン 11月末で閉店へ ファンに愛され34年営業 国体などの競技会場に ボウリング人口減も


     
  11月末に閉店するビッグハウススーパーレーン入り口  
  11月末に閉店するビッグハウススーパーレーン入り口
 

 盛岡市津志田町のボウリング場「ビッグハウススーパーレーン」が11月30日で営業を終了する。希望郷いわて国体・希望郷いわて大会のボウリング競技会場だった同施設。1982年12月にオープンし、36レーンを備えた県内最大のボウリング場として客数はピーク時、月1万人を超えていた。レジャーや嗜好(しこう)の多様化、複合施設の進出などを背景に、客数は月3千人まで減少。2014年には閉店時期を固めたが、岩手国体のために2年ほど延ばしたという。国体を有終の美とし、25日には閉店を告げる貼り紙を店頭に掲示した。

  34年間の営業に幕を閉じる同施設は、同市のベルジョイス(澤田司社長)が経営。11年に同社と経営統合したベル開発(当時)が、1階のビックハウス川久保店と同時にオープンさせた。3200平方bの広いフロアを持ち、1993年前後の来客数は月1万人以上。子ども会や町内会、会社の行事にも重宝され、当時の客単価は現在の2倍ほどだった。

  時代が進むにつれてゲームやネットなど遊びの選択肢が増え、人々の嗜好が多様化。多数のレジャーが楽しめる複合施設の進出もあり、客足は少しずつ遠のいた。それでも根強いボウリング愛好家や、体力づくりで利用する高齢者ボウラーに支えられ、採算は取れていたという。

  しかし07年のベルプラス発足を機に、同社はスーパー事業以外を縮小する方針を決定。同施設を含め収益に貢献しない事業を、数年かけて整理することを決めた。11年ごろから同施設の赤字が顕著となり、アークスグループに入る14年には閉店時期を1年以内と具体化。その直後に国体会場の協力を依頼され一度は辞退したが、盛岡市の強い要請を受けて閉店を見合わせた。

  延期の判断について同社は「岩手でボウリング競技を開催させたいという当代表の強い思いから。地場企業としての最後のご愛顧」と説明。国体のためにスコアモニターのデジタル化などの整備を行い、万全体制で選手や観客を迎え、24日に無事開催を終えた。現在は、閉店を惜しむ客が最後のゲームを楽しみに訪れている。

  閉店の最大の要因を「企業努力だけでは補いきれない環境変化」とし、菊池甚成常務は「年間数千万円かかる運営費を今後も継続させるのは難しい。断腸の思いだが本業のスーパー事業に専念し、食を提供する地場企業として地域に貢献していきたい」と話す。施設の今後の活用は、社内で検討中という。

  9月末には、同施設の会員300人に閉店を告知した。会員の紫波町の男性(69)は「店がオープンした年からずっと会員。30年間週3回欠かさず来ていた。ワンフロアで使いやすかった」と閉店を残念がった。

  県ボウリング連盟所属の盛岡市西青山の小林みち子さん(67)は「健康志向による一定数の高齢者ボウラーがいる半面、若年層が少ないのも事実。もっと声を掛けて呼び込めばよかった」と閉店を惜しむ。

  吉田几生同連盟理事長は「レーンの床が木材という歴史と伝統あるボウリング場。率先して全日本ボウリング協会認定競技場に手を上げてくれ、大会開催に大いに協力してくれた。岩手国体・大会もマシントラブルなく円滑に進み、非常に優秀な施設だった」と振り返り、「これまでの恩を込めて最後のゲームをしに行きたい」と話した。

  県ボウリング場協会によるとブーム時の1973年ごろ、市内には11施設があった。スーパーレーン閉店後は3施設となる。


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