盛岡タイムス Web News 2017年  5月 10日 (水)

       

■  空き家改修に助成 上限20万円 盛岡市のバンク登録の物件 定住促進に導入 市外からの移住者に

 
 盛岡市は空き家の利活用や転入者の定住促進を図るため、空き家等バンクに登録され成約となった物件の改修費用に対する助成制度を2017年度に導入する。現在、市が想定する助成対象は、市外からの移住者が登録済み物件を購入し、改修を行う場合。同市の空き家等バンク制度は、これまでの累計登録件数が9件と少ない。市では改修費用の助成で、登録のメリットが増し、空き家の利活用につながることを期待している。

  今回の助成では、成約物件で20万円以上の改修を行う場合、20万円を上限に2分の1を補助する。加えて、対象者が子育て世帯や高齢者世帯の場合は、さらに10万円を上限に助成を上乗せする。

  市は17年度当初予算に上乗せ分を含めた助成5件分の空き家再生補助金150万円を計上している。7月をめどに広報や市のホームページで助成制度の内容を公表していく。

  空き家バンク制度は、人口減少や少子高齢化などが原因で空き家の発生が課題となっている中、空き家の情報提供を行い、有効活用を図るため全国の自治体などが導入している。

  本県では花巻市、宮古市、北上市、雫石町などが導入済み。盛岡市では、12年12月1日に松園ニュータウンをモデル地区に空き家等バンク制度の社会実験を開始。15年からは玉山、都南の各地区を含め全市の市街化区域に範囲を拡大し制度を実施している。

  一方、バンクへの登録件数は12年度0件、13年度2件、14年度2件、15年度1件、16年度4件と低調に推移する。このうち制度を利用してマッチングが行われたのは1件にとどまり、4件は不動産業者と利用希望者間による直接契約で成約。2件は既に登録が取り下げられ、17年4月現在の登録件数は2件となっている。

  同市の空き家等バンクは、市による現地調査や法令などの審査を経ることで、違法建築でないことが保証されるなどのメリットがあるが、登録をしなくても物件が閲覧できることや、書類などによる手続きがあるために登録が進まなかった。今回の助成導入は、改修費用の負担が減ることで、所有者、利用希望者の双方にとって登録のメリットが広がり、一定の登録につながることが期待される。

  同市の17年2月末現在の空き家(空き地を含む)は、1392件。このうち、放置すれば倒壊や著しく保安上危険となる恐れがある状態など適正な管理が行われていない特定空き家等は37件となっている。

  市は市空き家等対策計画で19年度までの目標値を空き家等バンクの登録件数25件、空き家の利活用件数10件と掲げており、今回の助成を含め空き家の利活用対策を進める考え。

  市都市整備部都市計画課の吉田大輔課長は「空き家については、その地域の住環境の悪化だけでなく、防犯上の課題もあり、少しでも利活用できるものを利用してもらいたい。子育て世代が入ることで地域の活性化にもつながる。今回の助成制度を導入することで、空き家を減らすことにつながっていけば」と話した。


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