盛岡タイムス Web News   2017年  9月  15日 (金)

       

■  安代りんどうのルワンダ産成功 八幡平市に宮下大使訪問 来春にも欧州輸出へ


     
   田村市長(右)と懇談し、八幡平市との連携を通じ、ルワンダ経済の振興に期待を込めた宮下大使  
   田村市長(右)と懇談し、八幡平市との連携を通じ、ルワンダ経済の振興に期待を込めた宮下大使
 

 八幡平市によると、品質・生産量日本一の「安代りんどう」はアフリカ・ルワンダ共和国での栽培可能性を探る調査が最終段階に入った。早ければ2018年春にも欧州への出荷・輸出が実現する見通しとなった。同市を訪問中の在ルワンダ駐箚(ちゅうさつ=駐在)の宮下孝之特命全権大使と田村正彦市長との会談で明らかになった。ニュージーランド、南米チリに次ぐ海外輸出拡大を見据えた、国外の契約栽培拠点の誕生へ期待が集まる。

  ルワンダでの栽培実現可能性調査は15年11月に開始。市は種子と苗の提供、生産方法確立に向けた栽培指導を担当。16年2月に現地に農業ベンチャー「ブルーム・ヒルズ・ルワンダ」が立ち上げられ、日本人社長1人とスタッフ5人が現地で雇用され、実証が展開されている。

  同市花き研究開発センターの日影孝志所長によると、栽培品種は3種類が持ち込まれ、安代地区と同じ冬を作り出す技術などは海外での経験が生かされた。一方、当初は生育がうまくいかず試行錯誤が続いた。6月に入ってルワンダ政府から借り受けた水田で栽培した結果、成功した。

  栽培面積は現在10e。青紫色の「安代の輝き」が最適品種だという。調査が最終的に成功すれば、来年の欧州輸出量は8千株3万本が見込まれる。

  宮下大使は「もうすぐ軌道に乗り、日本の技術でできたルワンダ製のリンドウが欧州に輸出されるのはそう遠くない。生産拠点の候補に挙がって大変ありがたい」と述べた。

  市は宮下大使から、ルワンダで23年前の4月に起きた大虐殺後、毎年同月は追悼が行われているとの指摘を受け、出荷・輸出時期を調整する考え。

  田村市長は「3年でめどが付くのはすごいこと。もっと拡大し、ルワンダ経済に貢献できる生産体制にできれば。そのためには5、6年の歳月が必要だ」と説いた。

  可能性調査は、みずほ情報総研と岩手大が立ち上げた日本の農林水産業の海外進出を支援する事業の一環。事業期間は3カ年で、17年度が最終年度になる。市は国等の支援を探り引き続きルワンダでの栽培、生産体制の確立を図りたい考え。


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