盛岡タイムス Web News   2018年  1月  31日 (水)

       

■  食感もっちり地産のレシピ 研究会と盛岡農業改良普及セン もち性小麦「もち姫」で


     
  もち姫ブレンドのパンを試食する出席者  
 
もち姫ブレンドのパンを試食する出席者
 

 盛岡地域で生産しているもち性小麦品種「もち姫」を使ったパンや菓子などの試作品が30日、盛岡市中央通1丁目のエスポワールいわてでお披露目された。

  盛岡地方もち小麦の郷づくり研究会(会長・伊藤正之岩手中央農協常務理事)と盛岡農業改良普及センターが共催し、初の発表会を開催。盛岡市の風月堂など県内各地の菓子店、紫波まちづくり企画など12社の他、県立盛岡農業高校、盛岡スコーレ高校がパンなどを披露。餅文化のある日本人に愛される新たな食の広がりが期待される。

  農研機構東北農業研究センターによると、もち姫は同センターが2006年に開発したもち性小麦品種の第2世代品種。17年現在、もち姫は青森、岩手、三重の各県で栽培されている。1995年に同センターが世界で初めて開発したもち性小麦を改良し、根雪80日以下で栽培可能な耐寒・耐雪性に優れた品種だ。

  盛岡農業改良普及センターによると、17年産のもち姫は岩手中央農協では7f栽培し、29dを収穫。18年産は37fに栽培面積を拡大する計画だ。これまでは認知度が低かったが、食品のおいしさを比べる際に食感も大きな比重となってきたことから注目されつつあるという。

  もち姫を使った食品は、もちもち感が最大の特徴。パンやケーキは30%〜40%でブレンドし、団子やひっつみでは100%で使用。ピザやギョーザの生地など和洋中華を選ばない汎用性の高さも魅力となっている。

  30日の発表会では、各社がもち姫の特徴を捉えた食品が並んだ。雫石町上野新里のパン工房ネージュは、もち姫をブレンドしたシンプルなバケットパンを作った。中屋敷宏子代表は「シンプルなものの方が、もちもち感を引き出せると思った。自分たちの畑でも栽培を始めたので、6次産業化への弾みにしたい」と話していた。

  滝沢市砂込の盛岡農業高食品科学科が作ったのは、滝沢スイカをイメージしたスイカパン。卵などを控えたが、もち姫でしっとりと焼き上げた。2年の川又楓さん(17)は「緑の皮にホウレンソウの色素を使った。何度も試行錯誤したがうまく焼けたと思う」と話す。スイカパンは、今回の発表会に食パンを出品した盛岡市黒川の白石食品工業とのコラボレーション企画も進んでいるという。

  紫波町小屋敷の紫波まちづくり企画は、町特産のしわもちもち牛のすきやき風スープともち姫のひっつみを組み合わせた。もち姫使用のギョーザと合わせ、好評価を得ていた。この他、パンやケーキ、がんづきなどさまざまな食品が紹介された。

  伊藤会長は「米穀類の安定供給と需給バランスの観点から、水田の多面的活用がより必要となってきている。もち姫の持つ特徴的な食感を理解いただければと思う」とあいさつ。

  メグミプランニングの小野寺惠代表は「どの食品も良かった。和のテイストに合っており、パンに革命が起きるかもしれない」と講評。今後の商品化が期待される。


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