盛岡タイムス Web News   2018年   3月  18日 (日)

       

■  盛岡一高 若者流出を生徒が検証 全国高校生マイプロジェクトアワード 3年生4人でサミット出場

     
  岩手県における若者の流出を考える検証の成果を報告する盛岡一高の生徒  
  岩手県における若者の流出を考える検証の成果を報告する盛岡一高の生徒  


 国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を図る文科省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定されている盛岡一高(川上圭一校長)の新3年生4人は、23日から東京都内で開催される全国高校生マイプロジェクトアワード2017全国Summitに出場する。普通科の生徒全員が1年間実施したSGH授業で、21世紀型地方都市の探求をテーマに「岩手県における若者の流出を考える」検証に取り組んだ。大会出場を前に16日、盛岡市役所を訪れ、谷藤裕明市長らに成果報告を行い、大会への意気込みを語った。

 大会に出場するのは、木村恒太カ君、遠藤晏さん、遠藤壮太君、大澤和志君。4人は2月10日に開催された全国高校生マイプロジェクトアワード2017東北大会で上位3校に入り、全国大会出場を決めた。全国大会の学校部門には32組が出場する。

  4人は、本県の課題の一つである若者の流出に関して地域で輝くイノベーターを紹介するゲームの作成によって、高校生の地元に対する意識をどれだけ変えることができるかを検証した。同校2年生280人に実施した「将来どこで生活したいか」のアンケートの結果、73%が東京や仙台、海外などの県外で生活したいと回答。地元に残り将来生活していくイメージがないことが要因にあると考えた。

  人生ゲームのように双六形式で、岩手での人生を疑似体験できるゲームを作成。文化祭での体験では、半数が岩手での生活を前向きに捉えるようになった一方で、具体的なイメージを持つまでには至らなかった。県内で実際に輝いて仕事をしている人「イノベーター」のインタビュー動画を双六のマスに当てはめ、動画を見ることで岩手で生活するイメージの定着効果向上を図った。今後も動画に出演するイノベーターの数を増やしていく考え。

  市長表敬では、4人がスクリーンに映像を映しながら取り組んだ授業の成果を報告。大澤君は「全国的に人が減っている中で、人が減ると生活しにくい環境になるので、それを食い止めるためにどうすればいいかを考えた。この活動を行う前は、自分も都市圏に行き、いろいろやりたいと思ったが、この活動をする中で岩手にもすごい魅力的な仕事がたくさんあることが分かった。将来は岩手に戻ってくることも考えていきたい」と検証を通し、改めて岩手の魅力を知った。

  遠藤君は「企業の撤退などを目の当たりにして深刻な問題だと考えた。大学はおそらく県外に行くと思う。その後のことはまだ考えていないが、活動を通して、いろいろな人の話を聞き、人柄の良さや新たな発見もあったので岩手に戻ることも将来的に考えていきたい。帰れなくても、何らかの形で岩手に貢献したい」と話した。

  谷藤市長は「少子高齢化、人口減少社会は岩手だけでなく、大都市圏を除けば全国おしなべての課題。何とかして少しでも減少に歯止めを掛けるために知恵を出しているが、ゲームに取り入れ、高校生が興味を持って動画を見ながら自分の将来を考える素晴らしいアイデアを取り込んだ作品。ぜひ多くの方に取材をして、中身の濃いものに仕上げてほしい」とさらなる活動に期待した。


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