盛岡タイムス Web News   2018年   7月  19日 (木)

       

■  処理効率・鮮度保持能率がを向上 農家所得寄与へ予冷施設 JAいわて中央で完成 加へリンゴ輸出も計画


     
   テープカットする浅沼組合長(中央)と生産者、県、盛岡市の関係者ら  
   テープカットする浅沼組合長(中央)と生産者、県、盛岡市の関係者ら
 

 JAいわて中央(浅沼清一代表理事組合長)の予冷施設が完成し、18日、盛岡市下飯岡地内の現地で落成式があった。スマートフレッシュ処理室が整備され、現在の約4倍の処理能力になり、リンゴなら鮮度保持期間を最大6カ月延長できる。いわて中央は県内JAで唯一リンゴを輸出。今年度はさらにカナダも加え、4カ国、計50dの輸出を計画している。国内向けにも施設を活用し、今後は野菜などへの利用拡大も視野にある。全ては農家の所得向上につなげるのが狙い。

  施設は鉄骨造り一部2階建ての延べ床面積873・04平方bの建物。予冷庫が2カ所あり、うち1カ所にスマートフレッシュ処理室が3室。検査室と作業場も配置。温度は0度まで下げられる。リンゴは通常保存温度5度以下で予冷する。

  国補助事業の採択を受け、盛岡市の支援で整備。事業費は1億4700万円。

  スマートフレッシュ処理は、リンゴから発生する成分エチレンを抑え、収穫時と同等の鮮度や品質を保ち続ける技術。これまでは管内4カ所にあった選果場で1日計160箱処理したが、新施設のみで500箱処理でき、全体で4倍の能力向上につながり、効率も上昇することになる。

  具体的には、室内で水にくん蒸剤を入れて発生させたガスで12時間処理すると、緩やかに鮮度が保たれる。長期的な商品提供につながる。海外では野菜にも利用されるが、国内では現在果物中心になっている。

  いわて中央営農販売部の横澤勤部長によると、通常予冷だと県内農協のほとんどは12月、いわて中央は1月末までに販売を終えている。スマートフレッシュ処理によって5、6月まで鮮度・味を維持して延長販売が可能になるという。

  リンゴの輸出は09年度にタイから始まり、その後ベトナム、17年度の台湾を含め3カ国と地域で実績がある。17年度は合計27d。

  既にタイへリンドウやブルーベリーも輸出。新たにサツマイモも輸出用に栽培を始めた。多品目で輸出を展開し、将来的には野菜の処理が認められることを視野に施設が整備された。国内向け販売にも対応している。

  浅沼組合長は式で「今年からカナダへの輸出も計画している。施設完成で国内外への効果的な販売ができ、農家組合員の所得増大につながると確信している」と展望した。

  式には約60人が出席。浅沼組合長、リンゴ生産部会の北田健部会長、盛岡市の長澤秀則農林部長らがテープカットした。


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