盛岡タイムス Web News   2018年   8月  1日 (水)

       

■  イノシシ被害1千万円超 17年度県内 野菜、果樹へも拡大


 県によると、イノシシによる2017年度の県内の農林業被害額は1089万5千円(前年度比485万円増)で、本県で捕獲され始めた11年度以降、初めて1千万円を超えた。被害の内訳は、水稲が最も多い637万3千円(同141万3千円増)、次いで飼料作物は301万3千円(同218万3千円増)だった。これまでほとんど被害のなかった野菜類や果樹への被害もあり、イノシシに対しての積極的な捕獲による拡大防止が求められている。

 被害は7月24日に盛岡市内であったイノシシ管理検討委員会で報告された。17年度は県内全域で80頭が捕獲され、16年度に次いで過去2番目に多い。内訳は狩猟が13頭、指定管理鳥獣捕獲が24頭、有害捕獲が43頭。指定管理鳥獣捕獲など事業による捕獲頭数は、目標の40頭の60%となる24頭だった。

  捕獲80頭の内訳では銃器による捕獲が28頭で前年の69頭から減少。対してわなによる捕獲頭数は8頭で微増。比較的扱いやすいくくりわなによる捕獲となっている。

  市町村別では、平泉町や一関市など県南地域での捕獲が多いが、盛岡地域でも雫石町で12頭を捕獲。内訳は狩猟3頭、指定管理鳥獣捕獲1頭、有害捕獲8頭となっている。雫石町は他市町で行っている侵入防止柵に加えて、イノシシパトロールを実施。刈り入れ前の水稲を倒されるなどの被害があったため、町単独事業で箱わなを設置するなど防除対策に取り組んでいる。

  県は18年度の市町村有害捕獲計画で、雫石町20頭、滝沢市10頭、矢巾町5頭など計301頭を有害捕獲頭数としている。17年3月に策定したイノシシ管理計画第2次計画で狩猟期間を延長。今年度も引き続き11月1日から3月末日まで狩猟期間とするなど被害拡大防止に努める。

  国立研究開発農業・食品産業技術総合研究機構の藤本竜輔研究員は「成獣と幼獣の違いを分けてデータを取るべきではないか」などと意見。捕獲できずとも農地周辺で行動しにくくするため、群れのデータを取ることも重要との見解を示した。

  また、県は23日のシカ管理検討委員会で、今年度のシカの最低限の捕獲目標数を1万1千頭として提案した。17年度は1万4318頭を捕獲。同年度は例年にない積雪でシカが低地に集まり、11月以降の狩猟と捕獲委託での捕獲数は数値から除外して算出していた。

  だが、捕獲区分の有害捕獲の上限値7千頭に対し、予算上の捕獲目標頭数は8500頭としており、委員から「数値に大きな隔たりがある」と指摘があり、再検討とした。委員には8月中に再提示する予定。17年度のシカによる農林業被害額は1億9226万7千円(同2751万6千円減)だった。


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