盛岡タイムス Web News   2018年   8月  4日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 佐々木貴大 逆転続きの熱い♂ト


 
 70校66チームがたった1枚の甲子園行きの切符を懸け競う第100回全国高校野球選手権記念岩手大会は7月22日、花巻東の優勝で幕を閉じた。雨天順延、休養日などを含め16日間の長丁場となった岩手大会を振り返ると、「波乱」そして「逆転」がキーワードとなった。

  「波乱」はもちろん、シード校の敗退、そして近年低迷していた学校の飛躍が目立ったことに尽きる。飛躍の筆頭となる盛岡地域の高校は、37年ぶりのベスト4に入った盛岡市立と、16年ぶりのベスト8入りを果たした盛岡商だろう。盛岡市立は捕手の古澤礼主将(3年)、盛岡商は主戦左腕の新谷天馬投手(同)を中心としたまとまりのあるチームで、大会を通じ堂々としたプレーを見せた。

  そして「逆転」。スコアシートの束をひもとくと、逆転勝利は全65試合中22試合。およそ3試合に1試合にあたる。どの学校にも、「追い上げる力」「逆境を跳ね返す力」が備わってきた証しだろう。

  今大会、最も印象深い逆転劇は、準々決勝の盛岡大附盛岡商戦だ。9回表、1点を追う盛岡商は新谷天馬の満塁弾で逆転。すると盛岡大附は9回裏の攻撃で同点に追いつき、最後は左投手の泣きどころを突く本盗を成功させ試合終了。1大会で1回見ることがあるかないかという満塁弾の直後に、全国的にも珍しいサヨナラ本盗が9回の表裏に立て続けに飛び出したこの試合は、今後も語り継かれるだろう。

  「波乱」と「逆転」。各学校の実力が伯仲し、県内高校野球が群雄割拠の戦国時代に突入したことをうかがわせる。

  激戦の岩手大会を制し3年ぶりの甲子園出場となった花巻東。夏の甲子園の初戦は、9日(大会5日目)の第2試合(午前10時半開始予定)、相手は下関国際(山口県代表)に決まった。

  県勢と山口県代表は、これまでの甲子園で春夏通算4度対戦し、岩手が3勝1敗と勝ち越している。最近の対戦である2009年のセンバツでは、花巻東が南陽工を53で下している。激戦区岩手を勝ち抜いた花巻東には、今年の岩手大会で敗れた69校65チームの分まで甲子園の地で大暴れすることを期待したい。


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