盛岡タイムス Web News   2018年   8月  15日 (水)

       

■ 豆腐の海外展開検討へ 国連とカーネギーでPR 雫石町の老舗フクオカ食品 日本文化紹介企画に参加

 

     
  国連本部前で笑顔の福岡社長(提供)  
  国連本部前で笑顔の福岡社長(提供)
 

 雫石町稲荷下の老舗・フクオカ食品「雫石とうふ工房」の福岡加奈子社長は7月10日、米国ニューヨークのカーネギーホールと国連本部で、自社の豆腐をPRした。福岡社長は、日本のアーティストや文化をニューヨーカーに紹介する梶木敏巳さんのFMラジオ番組で、ニューヨークで日本文化をPRしたい企業を募集していることを知り、応募した。健康増進志向の高まりから海外で豆腐への関心は高く、米国で取り扱いたいと話す業者も。雫石から世界への展開が期待される。(戸塚航祐)

 福岡社長が渡米したのは7月10、11日の2日間。きっかけは、東京に住む友人が教えてくれた東京のFMラジオ番組だった。梶木さん主宰のショー「Kajiki's Artist Show〜花と音楽と着物祭典〜」で紹介する企業を募集。ショーは、日本のアーティストや文化に着物や生け花などを添えて日本の芸術を世界に発信し、現地で評判になっているという。

  福岡社長は「友人から1月末に募集の話を聞いて、PRをしたいと思って応募した。審査通過の通知が来たのは忘れもしない4月22日。そこからはあっという間だった」と振り返る。選ばれた企業は全国からわずか4社。そのうち食品を扱ったのはフクオカ食品だけだった。

  同社は創業から50年余りの老舗。福岡社長は先代の七男(ななお)社長の他界を機に2005年に跡を継ぎ、手作りにこだわって13年切り盛りしてきた。

  同社が作る木綿豆腐は、弾力のある食感と滑らかでマイルドな味わいが特徴。工場生産の2倍以上の時間を掛けた豆腐は、大豆のうま味を感じられるコクも魅力の一つ。1日の生産量は3千丁の本物にこだわった商品は、滝沢市の土日ジャンボ市などで販売。消費者の支持を得ている。

  福岡社長が米国で紹介したのは、07年から販売している絹ごし豆腐「とろんプリン」。デザート感覚で食べられるぷりんとした食感が人気だ。PRでは山形イタリアンの奥田政行シェフが調理した「とろんプリンと桃とモッツァレラの雪」を事例に、集まった300人以上の観客の前で紹介。国連本部でも自社の豆腐をPRした。

  「日本では食事のひと品という感じだが、米国ではスイーツという感覚。ホールで会社のブースも作ってもらったが、現地の業者も興味を持ってくれて(米国で)扱いたいという話があった。無添加の豆腐というのも好印象だった」と福岡社長は振り返る。

  近年の健康・ダイエットブームを受け、世界中で豆腐や発酵食品の人気が高まっている。肉の代替品となるため菜食主義者に人気があり、米国では富裕層を中心にデザートとして食べる人も多いという。

  福岡社長は「渡米は海外という次のステージを見るきっかけとなった」と話すが、課題もある。日配品の豆腐は日持ちしないため、現地で販売するためには何らかの方法で長持ちさせる必要がある。通常の空輸ではない輸出に適した商品の開発や、現地に工場を作ることなど方法は多岐にわたり、模索を続けているという。

  会社を継いで13年目の夏に見つけた目標に進む福岡社長。「世界の人に本物を食べてもらえるきっかけができ、今後さまざまな展開が期待できる。岩手は全国1、2位を争う豆腐の消費量が多い県。食べて愛される理由を知ってもらえると思う」と話していた。

  とろんプリンは税抜き240円(800c)、手づくり豆腐は130円(250c)。問い合わせは電話6922546へ。

     
   カーネギーホールで紹介した「とろんプリンと桃とモッツァレラの雪」(提供)  
   カーネギーホールで紹介した「とろんプリンと桃とモッツァレラの雪」(提供)
 

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