盛岡タイムス Web News   2018年   9月  4日 (火)

       

■  30周年機にピリオド 4570人のらしさ¢ィえて ヒヤマフォトスタヂオ 盛岡市民のご長寿写真撮影


     
   米田ハツエ会長(左)に今夏、撮影した長寿写真を引き渡す樋山桂社長  
   米田ハツエ会長(左)に今夏、撮影した長寿写真を引き渡す樋山桂社長
 

 盛岡市上田3丁目のヒヤマフォトスタヂオ(樋山桂社長)は、92歳以上の長寿市民の写真を無料で撮影するボランティアを1989年から続け、今年で30周年を迎えた。これまで撮影した長寿者は4570人。多くの関係者を喜ばせてきたが、原材料の高騰などさまざまな事情で、今年を最後に活動を終えることにした。「多くの皆さんの支えがあってこそ続けられた。社会福祉を発信していく上で一定の役割は果たせたのでは」と樋山社長。今後も児童養護施設などの子どもたちを対象にした入学記念撮影のボランティアは継続し、地域に貢献していきたいという。

  今夏、撮影した151人分の長寿写真の贈呈式は3日、盛岡市若園町の市総合福祉センターで開かれた。樋山社長が同市民生児童委員連絡協議会の米田ハツエ会長に、代表の1枚を贈呈。米田会長は「写真を見た本人はもちろん、家族も笑顔になる。本人の笑顔の2倍も3倍も笑顔を届けていただいた」と長年のボランティアに感謝した。

  長寿者の写真撮影ボランティアは「自分たちの仕事を通じて地域に恩返しがしたい」と樋山社長の父親で、創業者の故・晶(しろし)さんが始めた。同市社会福祉協議会や各地の民生委員の協力で希望者を募り、プロのカメラマンが長寿者の自宅を訪問。その人らしさが伝わるポートレートを撮影し贈呈する。2001年に晶さんが他界後も続けてきた。

  「戦後の焼け野原から現在の豊かな日本に復興できたのは先輩たちのおかげ。長寿の祝いにとびきりの笑顔の一枚を」と真心を込めた活動だったが、「遺影」の予約撮影や市社協のサービスと誤解されたことも。それでも、社員が手分けして毎年、100人前後の長寿者の撮影を重ね、たくさんの感謝の声が寄せられた。

  樋山社長自身も、カメラマンとして何人もの長寿者を訪問した。農作業が大好きなおじいさんを畑の中で撮影したり、元書道の先生を部屋一面の作品の中で撮影したり。特攻隊員だった男性が若かりし日の写真を見せながら思い出を語ってくれたこともある。「仕事では得られない貴重なものを学ばせてもらった。無理なくできる範囲で地域への貢献活動を続けていきたい」と話す。

  今夏、長寿写真に収まった同市本宮6丁目の佐藤しづ子さん(92)は「いつも写真映りが良くなくて嫌なんだけど、撮ってもらえると、やはりうれしい。100まで長生きしたい」と出来上がりを楽しみにしていた。

  同社は来年以降、対象になるはずだった長寿者のポートレート撮影を特別価格で請け負うサービスも検討していきたいという。


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